我々、幽霊(人間モグラ)族というものは絶滅してしまうのです。
妖怪紹介
鬼太郎の父親、目玉の親父の鬼太郎が生まれる前の姿。病魔により生きながらにして腐りかけた体であるものの生まれてくる子供のために、懸命に生きようともがきます。不幸にも子供の誕生前に、その体は限界を迎え崩れ落ちますが、魂は死なず、目玉に残りの生力を宿し、姿を変えて生き抜きます。
原作では、崩れた顔面を晒した状態のものと包帯で隠したものの2つの描かれ方がありましたが、ここでは「妖奇伝」で最初に描かれたビジュアルを再現しています。哀しい姿ではありますが、魅力的にも思います。
制作過程
- 素材
大百怪「あまめはぎ」をレジン複製したものがベースです。あまめはぎは、成人男性の中肉中背なプロポーションのベースとして重宝しています。 - 加工
あまめはぎよりも身長を少し高くしています。頭部はエポパテでゼロベースでの制作、体の包帯もエポパテでの再現です。 - 塗装
ミイラ男ではなく、病魔による包帯男なのでウェットな感じの皮膚感とし、ウェザリング塗装を楽しみました。
完成品
その不気味な容姿は病魔に蝕まれたが故のもので、本来の姿はどうだったのでしょうか?6期アニメの枕返しエピソードや、2023年に公開予定の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」のキーヴィジュアルでは、鬼太郎がそのまま成人したような容姿で描かれ話題になりましたね。
#鬼太郎誕生
— yokai1999 (@barou_1999) 2022年3月22日
鬼太郎の始まりの物語は、子を残して死にゆく親の物語で、そこには哀しみと無念と愛情が溢れています。今回の映画化で、そこに健常な身体が朽ちゆく過程や、愛する伴侶との別れが、父親の主観で描かれるとしたら、それはもう考えるだに恐ろしく、今から震えています。#ゲゲゲの謎 pic.twitter.com/tjiT8u3a9S