エライやつを征服する快感を味わいたいのだ
妖怪紹介
鬼太郎作品における名悪役。
政界の大物等、エリートの血を好み、ギターの音色で獲物を魅了する吸血鬼。
少年誌版では、「吸血鬼エリート」と名乗り、その後のアニメでも必ずエピソード化される定番キャラですが、初登場時の貸本版での呼び名は「霧の中のジョニー」。なんてカッコいい名前!とシビレます。 その名の由来は、イギリスのミュージシャン、ジョン・トレインが1961年に発表した「Johnny Remember Me」、邦題「霧の中のジョニー」と知った際は驚きました。水木先生の博識ぶりは当時からかなりのものだったそうですが、洋楽も嗜んでいたなんて!
と感心していたのですが、その翌年1962年に克己しげるによりカバーされているとのことで、水木先生はどちらの曲で知ったのかな?(貸本「霧の中のジョニー」が発表されたのは1962年)
なお、この曲は、大滝詠一も刺激を受けて「さらばシベリア鉄道」の曲を制作しています。良い曲です。
制作過程
- 素材
身体部分は、大百怪「いそがし」を利用。頭部は、ねずみ男制作時に利用した死神のキーチェーンフィギュアを利用しています。頭部は別もキャラとしても利用したいと思ったのでレジン複製の上での加工です。 - 加工
ギターはプラ板で作成しています。ポージングは、やはりギターを弾いている姿としたくて水木ロードのブロンズ像を参考としました。 - 塗装
貸本版ではチェック模様のスーツを着こなしていますが、模様の再現は難しいので一色のスーツです。
完成品
水木先生が描く妖怪キャラには、個々に熱烈なファンが根付いている気がしますが、このエリートは中でも別格な気がしますね。アニメ4期では、佐野史郎がその声を演じ、その素晴らしさに震えました。水木ファンであることは有名な方でしたが、このエリートの囁きはとても魅惑的で、佐野史郎さんの愛情を感じました。また、映画「ゲゲゲの女房」ではモノトーンの原画調な印象的なアニメーションが描かれていました。クリエイターの嗜好をくすぐるキャラなのでしょう。