千馬万怪堂 -大百怪補完録-

妖怪・異形フィギュアの改造・改修・造形記録

「夜道を駆け抜ける妖怪少年」 - 妖怪情景008

カブに乗る鬼太郎

いくつかのフィギュアを利用して、妖怪や悪魔が織りなす情景を表現しています。今回は、貸本「墓場鬼太郎」の印象的な一場面を再現しました。

情景説明

貸本「ボクは新入生」の一場面。カブにまたがって夜道を駆ける鬼太郎です。とぼけた表情でバイクを駆る姿が可愛らしく、Tシャツのデザインに利用されたこともある人気の一コマ。貸本の鬼太郎は、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズと異なり、怠惰で不気味なところが魅力の一つ。少年の姿でバイクを乗り回したり(おそらく盗んだバイク)、タバコをふかしたり。可愛い。
なお、鬼太郎は左目を失明している姿で描かれますが、実は、るのこのエピソードでの鬼太郎は右目を失った姿で描かれています。貸本時代は、目の左右が作品や場面によって違ったりします。今回は、作品とは違い定番となった左目を失った姿で作りました。

構成アイテム

バイクとポスト

2001年に発売されたタイムスリップグリコ第一弾の「ホンダスーパーカブC100」です。当時購入したもので、妖怪情景「激走!妖怪ラリー」を手掛けている際に、同じサイズ感であることに気づき、鬼太郎を乗せたいと思ったのが今回の制作のきっかけです。
カブが好きで、なんとなく手元においていたのですが、20年以上経って活用するとは思ってもいなかったなあ。しかし、改めてこのシリーズのクオリテイの高さ(流石の海洋堂)と、グリコのおまけで入手できた当時は良い時代だったな、と思いました。今では無理だろうな。

制作過程

バイクにまたがる鬼太郎の制作過程

バイクにまたがる鬼太郎の制作過程
  1. 頭部と両足は大百怪「豆富小僧」、ボディと両手は大百怪「鬼太郎」からパーツ取りしています。腕、腿部分はプラ棒でつないでます。
  2. ポーズを決めたあとは、エポパテを持って整形。瞳部分には円形に切り抜いたプラ板を貼っています。
  3. サフを吹いた上で、塗装。カラーリングは、アニメ「墓場鬼太郎」を参考に茶髪にしました。カブには固定せず着脱式としましたが、外すと大分内股な感じになりますね。

カブに乗る鬼太郎